あきさかり




名前の由来
収穫期の秋に人々が「あきさかり」の魅力に満足し、さらに長く愛され繁栄することを願って名づけられました。
誕生エピソード
福井県農業試験場で1997年から交配・育成を始め、2008年に誕生した品種です。生産者はこれまで個人で栽培していたお米を作業効率化のために組織化したりそれに伴って栽培する規模を広げたりしてきました。そのためお米を収穫する時期が集中するのを避けるために、収穫期の遅い新品種の開発をし、生まれたのが「あきさかり」です。キヌヒカリの系譜の「あわみのり」とコシヒカリの系譜の「越南173号」の掛け合わせです。 徳島県では、「キヌヒカリ」と「イクヒカリ」が栽培のメインですが、冬春野菜の栽培の前に収穫ができる「あきさかり」を県の奨励品種として栽培面積を拡大させています。栽培地は、徳島市、名西郡、板野郡です。
おいしさの特徴
コシヒカリ特徴を受け継いだもちもちとした粘りがあり、噛めば噛むほどに溢れる甘みとうま味、クセのない味が特徴です。
評価項目 | 項目の意味 |
---|---|
におい | 甘い香りがするか、ぬか臭くないか |
見た目 | 照り、粒の大きさ、割れの有無 |
奥歯で感じる引っ付き具合 | |
硬さ | 自分基準から硬いか柔らかいか適度な |
うま味 | 一口目で感じる旨み |
甘み | 噛み続けて耳下腺で感じる甘み |
食感 | 上あごで感じる気持ちよさ |
のどごし | 飲み込んだ後に感じる戻り |
五ツ星お米マイスターとは
お米マイスターとは、お米に関する幅広い知識を持ち、お米の特性を見極め、その良さを消費者に伝えることができる方です。
「三ツ星お米マイスター」と、さらに上級資格の「五ツ星お米マイスター」があり、日本米穀小売商業組合連合会が認定しています。
小池理雄さんのプロフィール
1971年、原宿生まれ。神宮前・原宿に戦前から店を構える、原宿で唯一の米屋の三代目店主。「お米マイスター」のなかで数少ない「五ツ星」の保有者。全国でも珍しく、親子二代で「五ツ星お米マイスター」を保持しており、「自信をもって安全で美味しいお米をお勧めしている(小池氏)」。安いお米ではなく、価値を付けて販売することが米屋の責務であるという考えのもと、生産地と消費地の懸け橋となるべく日々奮闘中。「お米の新しいあり方」を常に模索し続けている。
「楽しくなければお米ではない!」をモットーに、お米の魅力を伝えるべくイベント開催やワークショップ、講演を精力的にこなす。テレビやラジオ、新聞、雑誌、ムック本、業界紙やネット等のメディア出演多数。共著「ごはん検定公式テキスト」(実業之日本社)。
小池精米店のHP
http://www.komeya.biz/
五ツ星お米マイスター小池理雄氏のコメント
においはかいだ瞬間ではなく、後から遅れて甘みが来る。見た目は粒は小ぶりで軽やか。噛むと粒がつぶれてばっと歯の隙間を埋めていく。硬さはやや柔らかめでもっちりしている。うま味は軽やかでさわやかで、甘みは舌に残っていく。かたまり全体でもっちり感が分かり、飲み込むとのどの入り口におねばが残っているのが分かる。