お米の種類と栄養

お米は種類によって栄養分が違います。
その理由も含めご紹介します。

精白米
多くの家庭で主役となる白いご飯は「精白米」といい、「銀シャリ」と呼ばれることもあります。「銀シャリ」の由来は、お米が炊きあがったときに銀色に輝いているように見えることや、色が真っ白でつやつやとしている様子が仏さまの遺骨「仏舎利」に似ていることから、仏さまのように尊いものとして名付けられたなど、様々ないわれがあります。
栄養炭水化物が豊富で身体の中でブドウ糖になって、脳や身体を元気にします。
玄米
精米(玄米からぬかや胚芽を取り除くこと)する前のお米のことを「玄米」といいます。精米する度合いによって、「七分づき米」や「半づき米」などと呼ばれることもあります。田んぼで収穫した稲を「脱穀」し(茎から外し)、お米を守っている「籾殻」を取り除いただけの状態ですので、お米の「鮮度」を維持しやすいため、昔は玄米の状態で保存し、食べる分だけ「精米」をする家庭も多かったようです。
栄養精白米は、糖層に多く含まれる食物繊維を取り除くため消化吸収率が高く甘みを感じやすいですが、玄米は、精白米に比べて脂質、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富です。
発芽玄米
玄米を水につけて、わずかに発芽させたものを「発芽玄米」といいます。発芽することで玄米に比べて表皮がやわらかくなっているため、精白米のように炊飯しやすいです。ただし、炊飯方法は商品によって様々ですので、商品購入時に確認が必要です。
栄養芽が0.5~1ミリ程度発芽することにより酵素が活性化され、新芽の成長に必要な栄養素が増えます。特にギャバが精白米の10倍と豊富。ギャバは、精神を鎮めたり、血圧を低下させる作用があるといわれており、注目が高まっています。
古代米
お米の中で最初に日本に伝わったと考えられるものが古代米で、現在は、雑穀米の中に入れて食べることが多いです。黒米や赤米などがあり、黒米は、中国が原産で2000年以上の歴史があり、世界三大美女の一人、楊貴妃も美容食として愛用していたという説もあります。赤米は、紀元前に日本に伝わり、邪馬台国や大和朝廷へ献上されていたといわれています。
収穫をする前の田んぼの状態でもその色合いが目立つことから、最近では「田んぼアート」としても注目されています。

ぬか層と胚芽がだんだん取り除かれていく過程

玄米
もみからもみ殻を取り除いたもの
3分づき
玄米から「ぬか層と胚芽」を3割取り除いたもの
5分づき
玄米から「ぬか層と胚芽」を5割取り除いたもの
7分づき
玄米から「ぬか層と胚芽」を7割取り除いたもの
精白米
玄米から「ぬか層と胚芽」を完全に除いたもの