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イギリスで生まれた協同組合

今から200年以上(いじょう)も前のこと。イギリスというヨーロッパの国でのお話です。
そのころヨーロッパではいろいろな技術(ぎじゅつ)が開発(かいはつ)され、工場がたくさんできて、多くの人がそこで働(はたら)くようになりました。しかし、いくら働いても給料(きゅうりょう)が安く、とても貧(まず)しい生活をしていたのです。着るものや食べ物を買うお金も足りず、悪い商人(しょうにん)からお金を借(か)りたりして、くらしは苦しくなるいっぽうでした。パンや小麦に別(べつ)のものを混(ま)ぜて、量(りょう)をごまかされたりして、生活に必要(ひつよう)なものも手に入らなかったのです。栄養(えいよう)が足りず、子どもの半分以上が5才になる前に死んでしまうという、ひどい状況(じょうきょう)でした。
このままではいけないと、ロッチデールという町の工場で働く28人の人たちが立ち上がりました。みんなで少しずつお金を出し合って貯(た)め、自分たちに必要なものをみんなで仕入れて、みんなで使える仕組みのお店を作ったのです。1844年のことでした。

これが、世界で初(はじ)めて生まれた「協同組合」(きょうどうくみあい)の考え方です。みんなで力を合わせ、よりよいくらしにしていく。やがてこれが、ドイツ、フランスなどのヨーロッパのほかの国へ、そして世界中へと広がっていきました。