JAグループ

SDGs

15.りくゆたかさも守ろう

人口の増加(ぞうか)により、緑が失(うしな)われています。世界では、たった15年間でケニアとほぼ同じ面積(めんせき)であるおよそ5,700万ヘクタールの森林が失われました。ケニアの国土面積は、日本のおよそ1.5倍。今、森をうばわれ食べ物に困(こま)った生き物たちが、人里におりてきて田畑をあらしたり、住処(すみか)をなくして絶滅(ぜつめつ)してしまう問題も起きています。このままだと、生態系(せいたいけい)が壊(こわ)れ、土地は砂漠化(さばくか)し、やがて人も住めなくなるかもしれません。

JAでは、自然(しぜん)と生き物を守りながら、安全・安心でおいしい農産物(のうさんぶつ)を育む農法(のうほう)に力を入れています。そのひとつに兵庫県(ひょうごけん)で行われている「コウノトリ育む農法」があります。コウノトリは、一度絶滅した、国の特別天然記念物(とくべつてんねんきねんぶつ)に指定される鳥です。この農法では、農薬や化学肥料(ひりょう)の使用を少なくしたり、ほかと比(くら)べて長い間、田んぼに水をはります。これにより、コウノトリがえさとするカエルなどの生き物を育むとともに、よい土を作り、安全でおいしい農産物が育つのです。今では再(ふたた)びコウノトリの姿(すがた)を見ることができます。

地域(ちいき)一体となって、豊かな自然と生き物を育む農業のあり方が、ますます注目されています。

監修:一般社団法人 環境パートナーシップ会議 髙橋 朝美