テーマ解説
5. いつもこころに農業を!
近頃、自宅の庭やベランダで野菜などを育てる「家庭菜園」や休日だけレンタル農園などに出かける「週末農業」に人気が集まっているそうです。
その理由は人それぞれですが、都市部での暮らしを離れてリフレッシュしたい人や、子どもに「食」や「農」の大切さを教えたい親が増えているなどの背景がありそうです。ほかに仕事を持ちながら、農作物の生育に気を使うのは大変なように思いますが、それ以上に「食べるものを自分で育てて収穫する」という喜びがあるのでしょう。
自然にふれる機会が少ない子どもたちに、日頃、食べている野菜がどんな環境でどれだけの手間ヒマをかけて育てられるか見せてあげたい。幼い頃の農業体験は、きっと子どもたちの将来の「食」への関心や意識に強く影響するはず。そう考えるみなさんのために、JAでは「親子農業体験ツアー」や「体験農園」を開催しています。農作業の体験だけでなく、生産者と消費者の交流も育んでいます
ほかにも、JAグループでは、家庭で手軽に稲作を体験できる「バケツ稲づくり」や農地が育む生物多様性をリアルに実感する「田んぼの生きもの調査」、農村での宿泊体験を応援する「農泊」なども推進しています。
農業体験に出かけられないときは、毎日の食事を国産の食材で彩り、日本の田畑を思い描きながら、農のある暮らしを身近に感じてみませんか。
みらいを耕す「半農半X」とは
今、注目を集め始めている「半農半X」というライフスタイル。農業に加え、もうひとつの何か「X」を両立させる働き方のことですが、家庭菜園や週末農業の先に、この選択肢にたどり着く人が増えているそうです。
リモートワークが定着しているIT業界などからの人材も多く、慢性的な労働力不足に悩む農畜産業界の明るい光となることが期待されています。