食農教育とは?
JAグループでは、「食」がもつ多様な役割の大切さを伝える「食育」をさらにパワーアップして、
「食」を支える根本である農業に関する知識・体験も含んだ「食農教育」の大切さを伝えています。
食農教育では、一般的な食育活動に加えて、それを支える農業や地域、自然との関わりにも注目し、
私たちの食を支える全国各地の様々な形の農業活動を知り、体験して頂くことで、
これらが担う様々な価値を学んで頂いています。
食育とは?
「食」には、お腹を満たすだけでなく、以下の3つの大切な役割があります。
交通機関の発達や情報化社会の浸透により、私たちの生活はますます便利に。「食」も、外部化、簡素化、多様化によって「豊か」になってきました。その一方で、生産の現場と消費の場面の距離が遠くなったことによって食の安全・安心を揺るがす事件が増加したり、食をきっかけとした生活習慣病の増加など、「食」に関する多くの課題も発生しています。
また、普段口にする野菜の名前が分からないなどの知識不足だけでなく、子どもの朝食欠食や、コミュニケーション無く一人で食事をするいわゆる「孤食」が社会問題となるなど、将来を担う子供たちの「食」の乱れは大変重大な問題で、「食」を通じた教育、「食育」の重要性が増しています。
「食」は、健やかな身体作りのためだけでなく、「食」のリズムを通じて規則正しい生活習慣を身につけたり、家族や仲間と食卓を囲んで楽しく食事をすることで、心を豊かにする役割を持っています。
JAグループは、皆さんの安全・安心な「食」を支え、また、「食」を通じて農業の大切をお伝えしています。
食農教育が目指す価値
JAグループが取り組む食農教育は、食べる、という人間にとって大事な行為そのものだけでなく、その背景にある動物や植物の「いのち」も感じて頂き、子供はもちろん大人にも、日本の豊かな自然や四季の尊さ、農業の果たす役割をお伝えし、「食」と「農」との目には見えない強い繋がりを学んでもらうことに大きな特徴があります。
実は身近に、「食農教育」に触れる機会はたくさんあります!
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農業の現場を知る「農業体験」
日常的に農産物に触れる機会は、調理されてお皿の上に乗った状態がほとんど。
私たちの食を支える産業である農業を知るために畑や田んぼ、ビニールハウス等で植え付けから収穫までを体験することで、農業の現場での様々な苦労を知り、感謝の気持ちや豊かな想像力を育むことができます。最近では、都市と農村を結ぶ「グリーンツーリズム」にも注目が集まっています。 -
食を通じた絆を育む「親子料理教室」
普段は家庭で調理に参加していないお子様も、地元の農産物を使って地域の伝統料理に挑戦。
慣れない調理を楽しむことで、毎日調理をしてくれる方への感謝の気持ちや食を通じた地域の歴史を知ることができます。各地で開かれる「収穫祭」に参加することで、食や農を通じた伝統文化を学ぶことも「勉強」の一環です。 -
自宅で学べる「家庭菜園(市民農園)」
JAの職員や農家の方から直接作業の指導を受ける農業体験よりも手軽に農業に触れたい方に人気の家庭菜園。
自ら手塩にかけた植物が育ち、実際に食べるまでの過程を通じて、農産物を育てることの楽しさやいのちの大切さを実感することができます。家庭菜園から始めて、本格的なプロの農家を目指す方も少なくありません。