【事例2】福島県いわき市立中央台北小学校

日本には、『災い転じて福となす』(わざわいてんじてふくとなす)ということわざがあります。辛いことをひっくり返すくらいの勢いで乗り越え、幸せ をつかみ取るとか、不幸な出来事があっても、機転をきかせてそれにめげずに幸せをつかむというような意味ですが、バケツ稲づくりの取り組みで、まさにこのことわざどおり『猛暑の不作からみそ造り』を行った小学校のご紹介です。

福島県 いわき市立中央台北小学校 5年生

テーマ 「バケツ米と大豆でみそ造り、残食ゼロの日実現」
取り組みの年 平成19年
指導 田島 裕司教諭

猛暑での不作を乗り越えて、大豆とのコラボレーション

壁新聞をつくりました 中央台小学校(5年2組)世界に一つだけしか無いスペシャル味噌づくり みんなの観察ノート

もともと学習田での稲作体験を実施していましたが、学校から学習田まで往復1時間以上かかり、容易に通うことができませんでした。そこで、学校の中でバケツ稲づくりを行い、主食である米を具体的な体験を通して身近に感じてもらおうとスタートしました。

いくつもの手をかけながら、収穫間近にはスズメの被害にも遭いましたが、一人ひとりが持ち寄った思い思いのかかしで、何とか全滅を防ぐことができました。さらに、猛暑日の連続で当初の期待通りの収穫とはなりませんでしたが、

この災いを転じて学校の畑で栽培していた大豆との
コラボレーションの発想が生まれました。

それは、一粒一粒を大切に脱穀、もみすりを進め、収穫した米と、大豆をつかったみそ造りです。しかし、これだけでは仕込みに必要な量を確保できなかったので、各家庭から白米を持ち寄り、購入した国産大豆を加え、30ℓを超すみそを仕込みました。米こうじも自分たちの手でつくりました。11月の地域との交流イベントである学校開放日には、保護者、地域の人々にもみそ造りの取り組みを紹介しました。

「世界に一つしかない中央台北小学校スペシャルみそづくり」は、子どもたちに劇的な変化を及ぼしました。こどもエコクラブの活動に取り組んでいますが、「もったいない」という素朴な思いから、給食残さ量調査など多くのプロジェクトチームが生まれました。次第に取り組みの輪は広がっていき、12月3日には、ついに子どもたちにとっても小学校生活初となる、「残食ゼロ」を実現することができました。

あとがき

その後、みそは熟成させて子どもたちがおいしく食べたそうです。給食の残食ゼロの日も100日以上続いたとか!すごいですね。稲づくりを通しての環境教育、食育、更にはみそづくりにまで発展した、とっても体験豊富な学習から芽生えた「もったいない」の心。もしも大人になって忘れそうになった時、稲を見て思い出してほしいですね。

マニュアルのダウンロード

文:バケツ稲づくり相談員 小栗 千歌枝

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