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ママのお悩み相談室

毎日バランスよくモリモリ食べて、元気に育ってほしいけれど、時にはママの期待通りにいかないことも…。
子どもの好き嫌いや栄養について、ママのお悩みにお答えします!

Q1.好き嫌いが多くて困っています

好き嫌いが多く食べられるメニューも限られているので食事内容がワンパターンになりがちです。栄養が偏って発育に影響が出ないか心配です。

心をこめて作ったのに食べてくれないとママもがっかりですよね…。

A.幼児はまだ食の経験が少ないので、初めて見るものや、特徴があるものは、見た目だけで拒否することがよくあります。「嫌いなのではない、慣れていないだけ」と考えて食卓に出し続けましょう。「かぼちゃの煮つけは食べなかったけれどコロッケにしたら食べた」など、調理法を変えただけでアッサリ食べてくれることもありますよ。

大人が美味しそうに食べていたら欲しがるようになった、という話も聞きますね。

A.身近な大人がお手本になれるとよいですよね。また、お腹が空いていることも大切です。食事と食事の間に十分時間が空いているか? 日中体を動かしているか? 食事前に甘いものを食べたり飲んだりしていないか? 日頃の生活習慣を振り返ってみましょう。

何をしても食べてくれないものは、どうしたらいいんでしょうか。

A.特定の食材が食べられなくても同じ栄養素を含む他の食品が食べられていれば栄養的には問題ありません。小松菜のおひたしが食べられなければひじき煮を、ひじき煮もダメなら干しブドウ入りの蒸しパンなどいかがですか?子どもによっては、歯や顎が未発達で「なかなか噛み切れないから食べたくない」ということもあります。また「これを食べなかった時に怒られたから食べたくない」など嫌な記憶と結び付けて拒否している場合もあります。食べたくない理由を一度ゆっくり聞いてあげてみてください。理由がわかれば対策も練りやすくなります。焦らず、気長にいきましょう!

Q2.小食で一人前の量を食べてくれない

食が細く、毎食ほんの少ししか食べられません。食べさせようとすると泣くので困っています。

A.幼児期は、気候、その時の体調、気分、食事の際の雰囲気などによって、食べムラがあるのはよくあること。しかし常に食事の絶対量が少なく、成長曲線にも陰りが出てくるとなると、心配なのは栄養失調です。

栄養失調って食べるものがない場合になるものだと思っていました。

A.発展途上国で栄養不良の子どもたちが亡くなってしまうのは、病気に対する免疫力が弱いからです。カロリー不足だけでなく、各栄養素が必要量に達しないと、様々な欠乏症が起こります。その結果、疲れやすく、病気になりやすく、集中力も落ち、長期的には、身体の発育や知能にも影響してきます。

怖い! でも、嫌がる子に食べさせるのは難しいですよね。

A.無理強いすると食べることが嫌いになってしまうのでやめましょう。量が食べられなければ、卵、納豆、チーズなど、栄養価の高い食品を積極的に与えてください。特に卵は、必須アミノ酸がバランスよく含まれており免疫力UPに効果的です。さらに、食に興味が沸くように、一緒に買い物に行く、調理している様子を見せる、お手伝いを頼む、味見をさせてあげる、野菜を栽培する、食べ物が出てくる絵本を読んであげる、一緒におままごとをする…など、ちょっとしたことでいいので意識して試してみてください。ほかには、好き嫌い対策と同じく、食事時にお腹がペコペコになるように生活サイクルを整えたり、大人が美味しく食べる手本を見せたりすることも大事です。感情による影響も大きいので、お茶碗に盛るご飯を少量にして、食べ切れたことを褒めてあげておかわりを促すなど、食事を楽しく盛り上げることで解決することもありますよ。

Q3.おやつには何をあげたらいいの?

食事のほかにおやつをあげたほうがいいと聞きますが、いつ、どんなものを、どれくらいの量あげたらいいのでしょうか?

A.幼児のおやつは、第四の食事という位置づけです。子どもは胃も身体も小さいわりに多くのエネルギーや栄養素を必要とするので、3度の食事だけでは1日に必要な栄養を摂りきれません。それを補うための補給食なのです。

おやつ=お菓子・甘いものじゃないんですね!

A.2歳くらいまでは午前と午後の2回、3歳以降は午後1回でよいでしょう。欲しがったらあげるということではなく、毎日決まった時間にあげることで、体内リズムも整い、3度の食事もよく食べられるようになります。量は1日のエネルギー量の10%~20%、100㎉~200㎉程度。おにぎりやイモ類、フルーツ、ヨーグルトなど、食事に響かない軽い食事と考えてください。子どもは汗をかきやすいので水分補給のためにもお茶や牛乳などを添えてあげてくださいね。

逆に、あげないほうがよいものはありますか?

A.スナック菓子は、糖分・塩分・脂肪分が多く、カロリーも高い一方で、栄養が摂れないため、あまりおすすめできません。また、市販の菓子パンやスナック菓子、インスタント食品、冷凍食品などの加工食品には、食品添加物としてリン酸が使われています。リンを過剰摂取すると体内のミネラルバランスが崩れ、骨がもろくなることが知られています。また、心臓や血管に悪影響を及ぼすトランス脂肪酸が含まれていることも多いです。できるだけフルーツやイモ類などを食べるようにして、市販のお菓子を購入する時は、裏の原材料名を確認して、なるべくシンプルに作られているものを選ぶのが好ましいですね。

Q4.料理に自信がなく、きちんとしたご飯を作れているのか不安

料理が苦手でメニューを考えるのが苦痛です。味つけにも自信がなく、子どもが食事を残すのは自分のせいではないかと悩みます。

誰もが料理上手なわけじゃないのに、子どもを産んだ途端「栄養たっぷりの手作りごはん」「一汁三菜の和食」を作って当然のような雰囲気になるので、プレッシャーを感じるママは多いんですよね。

A.そんなに難しく考えないで! 献立に関しては“炭水化物(ご飯・パン・麺などの主食)”“たんぱく質(肉・魚・大豆製品など)”“ビタミン・ミネラル(野菜全般)”の3種類が入っていれば大丈夫です。時間のない時は一品料理だっていいんですよ。野菜やお肉をたっぷり刻んで、チャーハンやうどんに。野菜沢山の肉団子汁などはご飯を合わせるだけでも栄養バッチリです。

品数より栄養バランスがとれている方が大切なんですね。

A.ママの笑顔と楽しい食卓の雰囲気も大切ですよ。毎食メニューを考えるのが億劫なら、一週間の献立を大体決めてしまい、作り置きおかずを作っておくのも手です。野菜を硬めに下茹でして冷凍するのもおすすめ。ブロッコリー、ほうれん草、かぼちゃなどは、野菜が足りないなと思った時に解凍してそのまま食べられるので便利です。塩分だけでなく、油分も砂糖も控えて、出汁をきかせれば、薄味でも美味しくいただけますよ。味の濃さの加減がわからなければ、市販のベビーフードや幼児食を買って舌で確認してみるのもよいと思います。