千石図書館 稲作探検隊 今週の様子

8月13日(月曜日)  天気 はれ/曇り  気温 33度  草丈 98cm  葉の枚数 4×23枚 

茎の本数 4×10本  葉の色 濃い黄緑~黄色

観察14回目。  田植えから92日たちました。  現在8本の穂が出ています。  開花の頃に台風が来たため、バケツ稲を軒下に避難させましたが、影響が出ています。  籾に褐色の筋のようなものが出ています。  蝶や蛾の卵も増えてきました。  他のバケツ稲で出穂していないものは、あと1鉢あります。

8本の茎に穂が出ています

褐色になってきた籾

【バケツ稲づくり事務局より】

今年は猛暑日や熱帯夜が続いていることから、白未熟粒や同割粒の発生が懸念されています。また、出穂期から登熟期(もみ殻の中で米の粒が成長する時期)にかけてのフェーン現象は褐変籾の多発要員となります。このとき稲から水分が急激に蒸発して、水分不足によって葉先が焼けるなど稲が衰弱してしまいます。フェーン現象が予想されるときは、バケツの中の水を2~3cm程の少なめに張って、水が少なくなってきたらこまめに入水(間断通水)して地温の上昇を防ぎ、稲と根を守ってやると変色米が少なくなります。玄米の大きさが決まるまでは、出穂してから約4週間かかります。最初の1週間で開花・受粉、次の1週間で玄米の長さが決まり、その次の1週間で玄米の幅が決まります。そして最後の1週間で厚みが決まります。この時期の水管理(間断通水)は徹底するように十分気をつけてください。

籾が褐色になっているとのことですが・・・

  1. 1つの籾に黒い点のようになっている場合の多くはカメムシです。籾の登熟途中の液状の時期に、口からでている針を籾に刺して、そこから中の養分を吸い取ってしまいます。籾に開いた穴が空気に触れることで細菌が繁殖して、カビなどが発生して黒くなります。
  2. 1つの籾全体にかかるように黒っぽい、もしくは茶色に変色している場合は、台風などの強風で籾に傷がついてそこに細菌が繁殖して変色したものです。
  3. 1つの籾にたくさんの黒い斑点ができる場合は穂イモチ病などの感染が原因です。この場合、穂だけではなく葉や茎も同様の病気がみられますので、自然現象か病気かの区別は容易につきます。
  4. 籾の中に米が入っていない白穂の場合も同様に、原因の多くは害虫と環境が関係しています。幼穂のでき始めから登熟期・成熟期にかけて水が一番必要になる時期ですが、出穂期にフェーンが吹いた場合などにしばしばみられる現象で、出穂直後の軟弱な穂からの急激な水分の蒸発に、根からの水分供給が間に合わないことが原因で白穂となります。この場合にできた米の色は、ミルクのように白くなっていますが、十分食べられます。
    また、分げつ期にウンカやニカメイチュウなどの害虫に栄養を吸い取られた場合などでは栄養不足で白穂になります。害虫が原因で白穂になる時は、籾の中は空洞になっている場合が多くなります。穂や葉に害虫がいないか、注意して観察してください。