最初の奥歯である第1臼歯が生えてきたらステップアップのサイン。奥歯が生えてくると食べ物を噛みつぶせるようになるので、少しずつ噛みごたえのあるものをあげるようにしましょう。
1日の栄養必要量を満たすためには毎食の栄養バランスを考えなくてはなりませんが、子どもの食事を別メニューで用意する必要はありません。親の食事を作っている途中で少し別鍋に移し、薄味に柔らかく仕上げてあげればOK。第1臼歯が生えてくる時期は生後12か月頃~1歳半頃と個人差があるので、子どもの成長を見ながら食材の大きさや柔らかさを調節して下さい。
葉物野菜・ワカメ・トマトの皮など噛み切りにくいもの、貝類・こんにゃく・きのこ類など飲み込みにくいものをあげる際は、細かく刻む、とろみをつけるなど工夫しましょう。
幼児の消化・吸収機能は未発達なため、3度の食事だけでは必要なエネルギーや栄養を摂りきれません。特に1~2歳児は、1度に食べられる量も少なく、お腹も2~3時間しかもちませんので、朝食と昼食の間、昼食と夕食の間に、各100kcal程度の間食(おやつ)をあげてください。フルーツでビタミン補給、牛乳やヨーグルトでカルシウム補給、ワカメやひじきを混ぜたおにぎりでミネラル補給…など、食事で十分とり切れない栄養素をプラスできたら理想的ですね。おやつタイムには不足しがちな水分も一緒に補給してあげて下さい。
本格的に咀嚼できるようになるのは第2臼歯が生え揃う2歳台後半以降。それまでは咀嚼の練習期間と考えて。食べこぼしたり好き嫌いしたりすることがあるかもしれませんが、大らかに見守り、子どもが“食べること=楽しい”と感じられるような楽しい食卓を演出してあげて下さい。