ビタミンA(うなぎ、レバーなど)
ビタミンAとは、一般に、レバーなどの動物性食品に含まれるレチノールを指します。
植物性食品には、体内で必要量だけビタミンAに変わるプロビタミンAが含まれています。プロビタミンAの代表格が緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンです。
ビタミンAは目や皮膚、粘膜の健康維持などに欠かせない栄養素で、不足すると、夜盲症になったり、感染症にかかりやすくなったりします。
一方で、過剰に摂取すると、頭痛をはじめとする身体症状が起こり、特に妊娠初期に過剰摂取すると、赤ちゃんに器官形成異常が起こる可能性が高くなることが知られています。
足りなくても多すぎてもよくないので、適正量を意識しましょう。
年齢 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 耐容上限量 |
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厚生労働省:日本人の食事摂取基準2015年版より ※( )内は妊娠後期の値
耐容上限量が2700㎍RAE/日ということを意識しながらビタミンAを多く含む食品の含有量を確認してみてください。
- スモークレバー …………………………
- 17000㎍/100g
- 1切れ(15g) ……………………………
- 2550㎍
- 鶏レバー …………………………………
- 14000㎍/100g
- 焼き鳥1本(30g) ………………………
- 4200㎍
- 豚レバー …………………………………
- 13000㎍/100g
- 1回量(80g) ……………………………
- 10400㎍
- あんこうの肝 ……………………………
- 8300㎍/100g
- 1切れ(30g)……………………………
- 2490㎍
- うなぎ ……………………………………
- 1500㎍/100g
- 1切れ・1/2尾(可食部100g) ………
- 1500㎍
ほんのひと口で軽く1日の上限量を超えてしまうものもありますね。
ただこの値は習慣的な摂取量なので、週単位でならして、時々うな丼を食べたり、鶏レバーの焼き鳥を1~2本食べたりする分には問題ありません。レバーなどは、鉄分補給にも絶大な効能がありますから、注意しながらも、ぜひ摂っていただきたい食品です。
緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンについては、体内で必要な分だけビタミンAに変わるため、摂取量を気にする必要はありません。
特にβ-カロテン含有量が多いのは、にんじん、モロヘイヤ、ほうれん草、こまつ菜など。海苔も少量で効率的にβ-カロテンを摂取できます。
油脂に溶けやすい脂溶性のビタミンなので、炒めたりドレッシングをかけたりして油と一緒に摂取することで吸収力がよくなります。
大型の回遊魚(金目鯛、マグロ類など)
魚介類の多くは水銀を含有していますが、一般にごく微量で、健康に害を及ぼすことはありません。しかし、大型の回遊魚や鯨類の中には、自然界の食物連鎖を通して濃度が高くなるものもあります。とはいえ、魚介類を通じた過剰な水銀摂取が赤ちゃんに及ぼす影響は、例えば音を聴いた時の反応が1/1,000秒以下のレベルで遅れる程度で、社会生活に支障をきたすほど重篤なものではありません。
ただ、気をつけるに越したことはありませんから、以下の摂取量を目安としてください。
- キンメダイ、メカジキ、クロマグロ、メバチマグロ ……
- 1週間に80g程度
- キダイ、マカジキ、ミナミマグロ …………………………
- 1週間に160g程度
※切り身一切れ=80g程度
※刺身一切れ(寿司一貫相当)=15g程度
食卓に乗せるのは、切り身一切れを週に1~2回だと考えればよいでしょう。
キハダマグロ、ビンナガマグロ、メジマグロ、ツナ缶については気にしなくて大丈夫です。
ビタミンAによる過剰症は普通の食事をしている分にはほぼ心配ありません。それよりも、ビタミンAを含む薬剤やサプリメントを大量かつ長期間摂取した場合に発症しやすいので要注意。
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ビタミンAは諸刃の剣。動物性食品は量と頻度に気を付け、緑黄色野菜はモリモリ食べよう
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魚については、ひとつの食材を連続して食べなければ大丈夫
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サプリメントの内容をよく確認しよう