命を育む仕組みは血流まで変化させる
妊娠すると、血液は子宮に向かって大量に流れ込みます。反面、脳に届く血液量は少なくなります。そのため、脳が酸素不足に陥りやすく、めまい、立ちくらみ、耳鳴り、頭痛などの「マイナートラブル」を起こすことがあります。
さらに、大きくなった子宮が、下肢の静脈を圧迫し、下半身の血流が滞りやすくなります。お腹が大きくなる中期以降、むくみや静脈瘤に悩むプレママが増えるのもこのため。
これらの症状は、血液循環をよくして、すみずみまで血を巡らせることで緩和します。
プレママにつきものの、肩こりや腰痛、お腹の張りといったトラブルも、血巡りをよくすることで楽になってきます。
どうやって血巡りをよくすればいいの?
まずは、体を適度に動かすこと。
手首や足首を回すだけでも効果があります。
セルフマッサージも有効です。
足の付け根(そけい部)には血管やリンパ管、神経が集中しているので、強めにさするだけでも下半身の血流がよくなります。
ふくらはぎは「第二の心臓」とも言われ、血液を押し上げるポンプ役を担っています。イタ気持ちいいくらいの圧でふくらはぎを揉むと、体がポカポカし、目に見えてむくみも緩和されます。
食物の力で血を巡らせよう おすすめ血巡り食材とは?
カボチャ、ナッツ、サケ、ツナなどに含まれるビタミンEには、毛細血管を広げる働きがあります。
サバやイワシなど青背魚に含まれるDHAやIPA(EPA ともいう)は血管を柔らかくしてくれます。
そして、血液サラサラ効果で広く知られるタマネギには、血液が固まるのを防ぎ、血栓をできにくくする硫化アリルが含まれています。
硫化アリルは、水に溶けやすく熱に弱いので、タマネギを切ったら、あまり水にさらさず生のまま食べた方が血巡り効果が高くなります。辛みが気になる時は、マリネにしたりドレッシングに混ぜたりすると食べやすくなります。
酢のクエン酸は血液サラサラ効果が高いので一緒にとれば効果倍増。同じく血巡り食材の納豆、海藻類、キノコ類とも、うまく組み合わせてみてください。
血巡りと冷えは相関関係にあります。血液循環が滞ると体が冷える、体が冷えると血液循環が滞る。
その不調の原因は“冷え” 根菜で内側から温めよう
糖分や脂肪は血糖や中性脂肪を増やし、塩分の過剰摂取は、体液量(体内の塩分濃度) を増やすので血行不良の原因となります。控えめにしましょう。
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プレママは血流が滞りやすいと自覚する
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運動とマッサージと食べ物で血巡り対策
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タマネギなどの血液サラサラ食材でマイナートラブルを撃退