「育脳」とは、脳を育てる(はぐくむ)と書いて育脳。
脳の神経は、赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいる妊娠2ヶ月頃から造られ始めます。
3歳頃までに大脳、小脳、脳幹という基本構造がほぼ出来上がり、6歳で大人の脳の90%まで成長し、
12歳にほぼ完成します。
子どもの育脳は、脳の成長期に何を食べたかということがとても重要になってきます。
脳の一生のうちで一番急成長する離乳食期から幼児期に良い脳をつくる栄養素を意識することがとても大事です。
脳にとって重要な時期はほんの数年。
できる範囲で育脳を意識した離乳食・幼児食づくりを取り入れてみてください。
“かぼちゃ”を使った離乳食レシピを紹介します。
大人取り分けアレンジで、大人も美味しく召し上がれます!
コロコロかぼちゃ
かぼちゃペースト
上記の作り方①のコロコロかぼちゃを袋の上からめん棒でペースト状になるまでつぶして平らに形を整え、袋の上から縦横に2~3㎝幅(1回分)で箸を押しあててくぼみをつけ粗熱をとってから冷凍する。
※フリージングしたものは必ず1週間程度で使い切ってください。
お米と鯛のとろとろポタージュ
-
小鍋にAをすべて合わせ、クッキングシートで落とし蓋をして、鍋の蓋をし、弱火でやわらかくなるまで煮てすりつぶす。
※ご飯の硬さはスプーンですくって、ドロリと落ちるぐらいが目安です。固い場合は、水を加えて調整してください。
-
★鯛は別ゆでするとゆで汁にDHAが流れてしまいますのでご注意ください。
-
★鯛を加えない場合は、育児用粉ミルクか、茹でて細かく刻んだしらす干しを加えて下さい。
-
★豆腐を加えると育脳ポイントアップ。カミカミ期(9~11ヶ月)以降は豆腐とアマニ油でトッピングを楽しみましょう。
- 大人取り分けアレンジ
- ポタージュに蒸し大豆30g、白ゴマ1g、
粉末の中華スープの素1gを加える
かぼちゃとツナの包みオムレツ
-
プチトマトは1個を4等分のくし型に切る。
-
卵を溶き、Aをすべて合わせる。
-
クッキングシートで包み、1cmほどお湯を沸かしたフライパンでゆでる。
-
オムレツにバターを落とす。
- 大人取り分けアレンジ
- トマトケチャップをかける
かぼちゃのやわらかワンタン
-
ポリ袋にAを合わせてよく練る。
-
まな板にワンタンの皮を並べ、中心にAを絞り、枝豆、かぼちゃをのせてまわりに水をつけて三角に折りたたむ。
-
熱湯でゆでて水をきり、器に盛り付け、アマ二油をかける。
- 大人取り分けアレンジ
- ポン酢大さじ1・ごま油小さじ1を合わせたタレをかける
かぼちゃとオートミールのカミカミおやつ
-
オートミールは温めた牛乳で戻し、フォローアップミルクを混ぜておく。
-
①に解凍したかぼちゃとプルーンを混ぜ合わせる。
-
②を丸めてフォークで表面を平らにし、オーブントースターで表面がこんがりするまで1,000Wで7~8分焼く。(1,200Wの目安は5~6分)途中、焦げ目がついてきたらアルミホイルをかける。
-
★生地が柔らかくてまとまらない時は、きな粉を小さじ2または片栗粉少々を混ぜてください。
-
★生地が固い時は、牛乳を足してください。
- 大人取り分けアレンジ
- お好みで加糖練乳またはメープルシロップをかける
育脳離乳食・幼児食づくりのポイント5
-
魚、とくに青魚を積極的に取り入れよう
さばやいわし等の青魚に多く含まれるDHA・EPAは脳の構成成分であり、脳の神経回路(シナプス)の材料になり、母乳にも含まれています。離乳食では9ヶ月頃から使えます。
-
脳の力を引き出す豆と卵を摂ろう
豆類や卵に含まれるレシチンは脳の神経伝達物質を増やします。豆腐は5~6ヶ月頃の離乳食から使える食材。中でも枝豆は子どもの脳に良い栄養素豊富なsuper育脳ビーンズです。ゆでて薄皮をむいてすりつぶせば5~6ヶ月頃から使えます。
-
黄色の食器で脳を活性化
脳の活性化には、視覚的なアプローチも有効です。黄色は脳を活性化させるということがわかっています。黄色い食材、器、カトラリー、テーブルマットなどにも黄色を取り入れてみてください。
-
主食を中心にバランスよく食べる
7~8ヶ月頃からは、おかゆなど主食だけではなく、豆や卵、魚、野菜、果物などを使った副菜を用意しましょう。
-
ビタミン・ミネラルを意識して摂ろう
脳だけでなく体の成長に必要なビタミン・ミネラルは積極的に摂りたいもの。食べものからとりにくいときは、フォローアップミルクやスキムミルクの活用もおすすめします。
かしこい脳をつくる食材一覧
脳に必要な主な栄養素は6つ。ブドウ糖、アミノ酸、必須脂肪酸、リン脂質、ビタミン、
ミネラル。食材一覧を参考に、毎日の食事に加えていきましょう!
-
鮭
DHA・EPA・カルシウム・ビタミンD・ビタミンB6
-
青魚
DHA・EPA・ビタミンB12
-
レバー
ビタミンA・ビタミンB12・鉄・葉酸・クロム
-
鶏肉
たんぱく質・ビタミンA・ビタミンB2・鉄
-
生ハム
ビタミンB1・たんぱく質
-
豚肉
ビタミンB1・たんぱく質・鉄
-
しじみ
カルシウム・鉄・ビタミンB2・ビタミンB12・亜鉛
-
あさり
ビタミンB12・鉄・亜鉛・マグネシウム
-
たらこ
ビタミンB12・ビタミンE・パントテン酸
-
ちりめんじゃこ
カルシウム・ビタミンB12・リン脂質
-
ししゃも
カルシウム・ビタミンA・ビタミンB12
-
アマニ油
α-リノレン酸
-
オリーブ油
オレイン酸・ビタミンE
-
練乳
カルシウム・リン脂質
-
チーズ
ビタミンB2・アミノ酸・カルシウム
-
ヨーグルト
カルシウム・リン脂質・パントテン酸・ビタミンB2
-
牛乳
カルシウム・ビタミンB2・アミノ酸2
-
きび砂糖
ミネラル
-
甘酒
ビタミンB1・葉酸・アミノ酸・ブドウ糖
-
香辛料
カプサイシンなど
-
卵
アミノ酸・亜鉛・カルシウム・リン脂質・鉄・ビタミンB群
-
ごま
カルシウム・鉄・ビタミンB1
-
ナッツ
必須脂肪酸・カルシウム・リン脂質・亜鉛・ビタミンE
- 料理家・管理栄養士
- 小山 浩子 先生
料理教室の講師やコーディネート、メニュー開発、栄養コラム執筆、テレビ出演等、幅広く活動。
著作に、『頭の良い子に育つ育脳レシピ』(日東書院発行)『子どもの脳は、「朝ごはん」で決まる!』『「健康おやつ」で子どもに免疫力を育む』(小学館)がある。